
R&A(Royal and Ancient Golf Club of St Andrews。スコットランドのセントアンドリュース拠点で、米国とメキシコを除く世界のゴルフ規則を統轄する団体。米国のUSGAと並ぶ二大機関の一つ)が2026年、最新のグローバル参加人口データを公表した。対象は米国・メキシコを除く世界全域で、アジア・アフリカ・カナダ・カリブ海・中南米・欧州・中東・オセアニア各国のゴルフ連盟データとR&A委託調査を統合した数字である[1][2]。結果、参加人口は1億1,220万人に達し、前年から420万人増えた。
IT・ビジネスの現場で働く読者にとって、この数字はスポーツニュースにとどまらない。ゴルフ用品・施設・会員権・旅行といった関連市場の成長地図そのものであり、海外事業や投資先を検討する材料になる。本稿はR&Aの発表を地域別・年代別に整理し、意思決定に使える形で示す。
世界のゴルフ参加人口はどこまで伸びたのか
R&Aの2026年発表によれば、米国・メキシコを除く世界のゴルフ参加人口は1億1,220万人で、前年比420万人増となった[1][2]。この数字は、アジア・アフリカ・カナダ・カリブ海・中南米・欧州・中東・オセアニア各国のゴルフ連盟から集めたデータと、R&A委託の独自調査を合わせて算出している[1]。単発の推計ではなく、複数地域の一次データを積み上げた統計である。
内訳は次の通りだ。
| 区分 | 参加人口 | 前年比 |
|---|---|---|
| 成人 | 6,500万人 | +100万人 |
| ジュニア | 4,710万人 | +320万人 |
| オフコース参加(成人・ジュニア含む) | 6,830万人 | 情報源に前年比の記載なし |
増加分420万人のうち、ジュニアが320万人を占める。伸びの主役は若年層だ。
オフコース参加は、ドライビングレンジや屋内シミュレーター、アドベンチャーゴルフなど従来の18ホールプレー以外の形態を含む区分で、成人・ジュニアの内数と重なる形で集計されている[1]。ゴルフというスポーツの裾野が、コース外にも大きく広がっている。

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地域別に見るとどこで成長しているのか
ジュニア層の地域別データを見ると、成長地図の濃淡がはっきりする[2]。欧州が1,990万人で最大、次いでアジア970万人、アフリカ740万人、中南米450万人と続く[2]。
| 地域 | ジュニア参加人口 |
|---|---|
| 欧州 | 1,990万人 |
| アジア | 970万人 |
| アフリカ | 740万人 |
| 中南米 | 450万人 |
欧州は成熟市場でありながら、ジュニア人口でも最大の規模を保つ。ゴルフ場・練習場のインフラが厚く、ジュニア育成プログラムも各国連盟主導で長年整備されてきた結果だ。アジア・アフリカ・中南米は人口規模に対して、まだ伸びしろが大きい地域と読める。
地域ごとの絶対値だけでなく、成長余地の差が市場評価の材料になる。既存インフラが厚い欧州は安定した既存需要、アジア・アフリカ・中南米は今後の設備投資や新規参入の余地がある成長市場、という位置づけで読み分けられる。

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なぜオフコース需要とジュニア層が急拡大しているのか
今回の増加の中心は、従来の18ホールプレーではなくオフコース領域にある[1]。R&Aは、ドライビングレンジや屋内シミュレーター、アドベンチャーゴルフといった多様な形態の広がりを、参加人口拡大の要因として挙げている[1]。
こうした形態は初期費用と所要時間の面で参入障壁が低い。18ホールを回るには数時間とコース会員権相当の費用がかかるが、シミュレーターや練習場は数十分・低価格で始められる。ゴルフ未経験者やジュニア層が入りやすい入口になっている。
オンコースの会員権やコース運営に比べ、オフコース関連の施設・機器・ソフトウェアの市場は新規参入の余地が大きい領域といえる。ジュニア層の増加は、この裾野拡大と表裏一体の動きだ。若年層がオフコースで入門し、のちにオンコースへ移行する導線が、参加人口全体を押し上げている構図が見える。

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海外市場を評価するときの読み方
IT・ビジネス読者にとって重要なのは、参加人口という一次データを市場評価にどう使うかだ。ジュニア人口の多寡は、5〜10年後の成人市場・消費市場の先行指標になる。欧州は成熟市場、アジア・アフリカ・中南米は成長市場という位置づけが、データから読み取れる。
オフコース市場の拡大は、シミュレーターやレンジ運営、関連ソフトウェアといった新しい形態のゴルフ関連事業の需要を示す。海外事業の検討先を絞る際は、現在の成人人口だけでなく、ジュニア人口の規模と伸びを併せて見る視点が有効だ。
判断材料は大きく2軸に分けられる。1つは規模軸で、現時点でどれだけの参加人口が存在するか。もう1つは伸び率軸で、ジュニア層がどれだけ増えているかだ。
両軸をかけ合わせると、欧州は規模先行の安定市場、アジア・アフリカ・中南米は伸び率先行の開拓余地がある市場という2種類の評価軸が見えてくる。海外市場を検討する際は、成人数だけでなくジュニア人口の伸び率を合わせて見ると、将来の需要規模をより正確に見積もれる。

よくある質問(FAQ)
Q1. R&Aとはどのような組織ですか。
R&Aは、スコットランドのセントアンドリュース拠点のゴルフ統轄団体である。米国とメキシコを除く世界のゴルフ規則を定め、全英オープンなど主要競技も運営する。米国のUSGAと並ぶ二大機関の一つだ。
Q2. 参加人口1億1,220万人に米国は含まれますか。
含まれない。この数字はR&Aが管轄する米国・メキシコ以外の地域の集計であり、米国のゴルフ人口はUSGAの別統計で扱われる[1]。
Q3. この地域別データはビジネス上どう使えますか。
地域別のジュニア人口は将来の市場規模を占う先行指標になる。欧州はすでに成熟した大規模市場、アジア・アフリカ・中南米は伸びしろのある成長市場と位置づけられる[2]。
まとめ
R&Aの2026年発表は、米国・メキシコを除く世界のゴルフ参加人口が1億1,220万人、前年比420万人増と伝えた。増加の主役はジュニア層とオフコース需要であり、欧州・アジア・アフリカ・中南米で成長の濃淡が異なる。
海外のゴルフ関連市場を評価する際は、成人数に加えてジュニア人口の伸びと地域差を見る視点が有効だ。データが示す成長地図を、次の意思決定の材料にしてほしい。
出典
[1] https://www.randa.org/en/articles/junior-golf-growth-helps-drive-sustained-increase-in-global-participation[2] https://www.randa.org/en/articles/over-100-million-golfers-in-randa-markets-as-global-participation-continues-to-grow


