ゴルフで70台を出すには?コーチに教わった4つのことをデータで確かめた【2026年9月更新】

✅ 先に結論(コーチの教えを、2026年9月時点のデータで確かめ直した)

  • Shot Scopeのデータで試算すると、ハンデ5のゴルファーでも平均は80前後。ハンデ5前後の人でも、70台は平均より良い日のスコアと読めます。
  • フェアウェイキープ率はハンデ5〜25でほとんど変わりません(45〜51%)。差がつくのはパーオン率(41%→9%)とアプローチ・パットの取りこぼしです。
  • コーチの言う「刻みゴルフ」は、フェアウェイに置くためではなく大叩きを消すためのものと読むと、データと矛盾しません。アマチュアのスコアを大きく崩す要因の一つは、少数のひどいショットです。
  • 「維持なら週2回、上達なら週3回ラウンド」は年104〜156回。米国のハンディキャップ保持者の登録スコア数(1人あたり年22回ほど、9ホールも含む)の約5〜7倍です。

いつか、いや、すぐにでも、70台を出したい!何をできればいいの??!!

この記事は2023年10月に、当時1年ほど教わっていたコーチから聞いた「70台を出すための方法」をまとめたものです。ゴルフは高いレッスンやSNSの有料コンテンツがあふれていますが、どれだけ課金しても、結局出てくるのはこのくらいの話らしい、というのが当時の実感でした。

ちなみに私は、書いた当時も今も70台は出せていません。ベストは80台です。

今回、コーチの教えがデータで見ても正しいのかを確かめ直しました。使ったのは、USGA(全米ゴルフ協会)の発表、ショット計測のShot Scopeが公開しているハンデ別の平均値、ストロークス・ゲインド(SG)を考案したマーク・ブローディ教授の研究です。

2026年9月26日に書き直しました。コーチの教えと私の感想は2023年に書いたときのままです。データの節と、チェックリストの数字を加えています。

記事の最後にチェックリストがあるので、忙しい方はそちらをどうぞ。


1. 70台はどのくらいの位置にあるのか

まず、70台がどれくらい遠いのかを数字で見ます。

指標数字出典
米国の平均ハンディキャップ(2025年)男性14.0、女性28.8USGA「2025 Golf Scorecard」(GOLF.com報道)
ハンデ0以下の割合(2025年)男性の約2%、女性の約0.85%同上
米国のゴルファーの平均スコア(18ホール)約94USGA Golf Journal(2024年9月、NGFの調査として紹介)
ハンディキャップ保持者の数(2025年)368万人、登録ラウンド8,200万以上USGAプレスリリース(2026年1月)

平均スコアが94ということは、70台は平均から15打以上少ないスコアです。

では、どのくらいのハンデの人が70台を出すのか。Shot Scopeは、ハンデ5・10・15・20・25のゴルファーのパー3・パー4・パー5の平均スコアを公開しています。これを、パー3が4つ・パー4が10・パー5が4つのパー72に当てはめて18ホール分を試算したのが下の図です。

ハンデ別の18ホール平均スコアの試算のドットプロット。横軸60〜110、80に基準線。ハンデ5が80.4、10が83.2、15が89.5、20が94.0、25が103.4。ハンデ5前後の人でも、70台は平均より良い日のスコアと読める
ハンデ別の平均スコア(パー72での試算。Shot Scopeのデータをもとに作成)

ハンデ5でも平均は80.4。ハンデ5前後の人でも、70台は平均より良い日のスコア、と読めます。ハンディキャップインデックスは「最新20枚のスコアのうち、良いほう8枚の平均」から計算するので(関東ゴルフ連盟のQ&A)、ハンデの数字そのものも平均より良い日の実力に近い数字です。

私自身の2025年のスコアは振り返り記事にまとめていますが、70台はまだ遠い、というのが正直なところです。


2. コーチの教え①「刻みゴルフ」の哲学

まず第一に、いちばん重要なこととして説明されたのが「刻みゴルフ」の哲学です。

自分の能力の範囲でプレーし、リスクを避けることに重点を置くスタイルのことです。

  • ティーショットがフェアウェイに行く自信がなければ、ドライバーを使わない。確実にコントロールできるクラブを選ぶ
  • セカンドショットも、無理な距離を狙わず、100%確信を持って打てるクラブを選ぶ

データで見ると:フェアウェイ率ではなく、パーオン率で差がつく

ここで意外だったのが、フェアウェイキープ率です。

ハンデ別のフェアウェイキープ率とパーオン率の折れ線グラフ。フェアウェイキープ率はハンデ5〜25で45〜51%とほぼ横ばい、パーオン率はハンデ5の41%からハンデ25の9%まで下がる
フェアウェイキープ率とパーオン率(Shot Scopeのデータをもとに作成)

Shot Scopeのデータでは、フェアウェイキープ率はハンデ5でも25でも45〜51%で、ほとんど変わりません。一方でパーオン率は、ハンデ5の41%からハンデ25の9%まで大きく下がります。

Shot Scope自身も、同じ時期にXで「フェアウェイキープ率はあまり差がない」と投稿しています。投稿の数字(ハンデ0で51%、10で49%、20で45%)は図と少し違いますが、集計した時期の違いによるものと考えられます。

なお、パーオン率は同じShot Scopeの別の記事(「How many greens do amateur golfers hit?」)ではハンデ5が46%です。この記事の図と表は「Law of Averages」の連載の数字(41%)で揃えています。集計した時期が違うためと考えられます。どちらでも、ハンデが上がるほどパーオン率が大きく下がる傾向は同じです。

さらに、ハンデ20のゴルファーのデータでは、ドライバーを3番ウッドに持ち替えても、フェアウェイに行く割合は2%しか変わりませんでした。ほかのハンデでも同じとは限りませんが、「ドライバーを置けば曲がらない」とは言い切れない数字です。そして、グリーンに近いほど乗る確率は上がります。ハンデ5のゴルファーでも、残り50〜100ヤードからグリーンに乗る割合は55%、100〜150ヤードからは41%です。

残り距離(ハンデ5)50〜100ヤード100〜150ヤード
ピンまでの平均距離41フィート(約12.5m)57フィート(約17.4m)
グリーンに乗る割合55%41%

つまり「曲がるのが怖いから毎回ドライバーを置く」は、距離を失うわりにフェアウェイ率は上がりにくい、ということになります。

2026年の私の読み方

では「刻みゴルフ」は間違いかというと、そうではないと考えています。コーチが言っていたのは「自信がなければ」でした。

  • 刻むのは、OB・池・林など、1回のミスで2打以上失う場所があるとき
  • それ以外は、次のショットが一番打ちやすい場所まで、できるだけ前に運ぶ

ブローディ教授の2008年の論文も、この読み方を支えています。論文は「アマチュアのスコアを大きくしている大きな要因の一つは、一貫性のなさ、つまり比較的少数のひどいショット(awful shots)だ」と書いています。ひどいショットの例はOB、池、2フィート(約60cm)のパットを外すことなどで、原因には「成功の確率が低いショットを狙う、リスクの高すぎる戦略」も挙げられています。論文の回帰式では、75で回る人のひどいショットは1ラウンド1回ほど、95で回る人は6回ほどです。

刻む目的はフェアウェイに置くことではなく、大叩きの芽を摘むこと。そう読むと、コーチの教えとデータは矛盾しません。この考え方は「攻めない攻め」の記事で、場面ごとに整理しています。

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3. コーチの教え②練習の重要性とメンタル

次に、練習の重要性です。

コースで結果を出すには、練習場でのコツコツとした努力が欠かせない。特定のクラブの精度を高め、各ショットの距離を把握することが、コースでの自信とスコアにつながる。コーチは常に、練習は完璧を生むと教えてくれました。

さらに、メンタル面のコントロールも鍵になります。プレッシャーがかかる状況でも冷静さを保ち、一打一打に集中する。感情に振り回されずに、その場で最適な判断を下せることが、安定したスコアにつながる、ということでした。

データで見ると:何を練習するか

練習する中身については、データがはっきりしています。

ストロークス・ゲインドを考案したコロンビア大学のマーク・ブローディ教授は、アマチュアのショットを記録して分析しました。2008年の論文の結論は「ロングゲーム(100ヤードより遠いショット)が、プロとアマチュアの差、そしてハンデの少ないアマチュアと多いアマチュアの差で最も大きな要因」です。ブローディ教授は、パット数・フェアウェイキープ率・パーオン率といった従来の数字は、実力をあまり説明しないとも述べています(コロンビア大学ビジネススクールの発表、2014年)。

Shot Scopeのハンデ別の数字でも、差はショット全体に広がっています。ハンデ5と25を並べると、差の大きさがはっきりします。

ハンデ5と25を比べたスロープチャート。パーオン率41%→9%(差32ポイント)、寄せワン率47%→24%(差23ポイント)、3パット率6%→13%(差7ポイント)、1.8m以内のパット成功率89%→83%(差6ポイント)
ハンデ5と25の比較(Shot Scopeのデータをもとに作成)
ハンデパーオン率寄せワン率3パット率1.8m以内のパット成功率
541%47%6%89%
1035%40%8%89%
1523%35%10%85%
2016%32%13%84%
259%24%13%83%

※寄せワン率は、グリーンを外したところから2打以内でカップインした割合(原典のUp and Down %)。1.8m以内は原典の0〜6フィート。

1.8m以内のパットは、ハンデ5と25で6ポイントしか違いません。差が大きいのはパーオン率と寄せワン率です。練習場で「番手ごとの距離を把握する」というコーチの教えは、パーオン率を上げる練習そのものだと言えます。

ブローディ教授の本は日本語版も出ています。

データを使って自分のゴルフを見直したい人に向く一冊です。


4. コーチの教え③自分のスタイルと限界を知る

最後に、自分自身のプレースタイルと限界を理解することが欠かせない、という話です。

すべてのゴルファーには強みと弱みがあります。自分の能力を正直に評価し、それに基づいて戦略を立てることが第一歩。無謀なリスクを避け、自分の能力の範囲で最高のプレーを心がけることが大切だ、と教わりました。

データで見ると:限界は「平均」ではなく「ばらつき」で知る

私は2025年に、自分の全ラウンドのスコアを集計してみました。平均スコアは悪くなっていた一方で、スコアのばらつき(標準偏差)は2022年から2025年まで毎年小さくなっていました。大崩れが減り、自分の実力の範囲が前より読めるようになった、ということです。

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「限界を知る」を具体的にするなら、次の3つを数字でつかむことだと考えています。

つかむもの例
番手ごとの距離普段どおり打ったときのキャリーと、ミスしたときの距離
曲がり幅ドライバーで左右どちらに、何ヤードまで曲がるか
苦手な距離・ライ寄せワンが取れない距離、ザックリしやすいライ

5. コーチの教え④実力を維持するためのラウンド数

コーチによると、「実力を維持したいなら週2回、うまくなりたいなら週3回のラウンドが必要」とのこと。

え?練習じゃなくてラウンドですか?!

二度聞き、三度聞きしてしまいそうな内容ですが、先生がトップレベルのゴルファーとして実感したことなんだそうです。

数字にすると:週2回は年104回

1年のラウンド数の横棒グラフ。米国のハンディキャップ保持者の登録スコア数は1人あたり約22回(9ホール含む)、私の2025年52回、2024年71回、コーチの言う維持ライン週2回で104回、上達ライン週3回で156回。週2〜3回は米国の登録スコア数の約5〜7倍
1年のラウンド数の比較(USGAの発表と私の記録をもとに作成)

週2回は年104回、週3回は年156回です。米国でハンディキャップを持っている人の登録スコア数は、2025年のUSGAの発表から計算すると1人あたり年22回ほど(9ホールも含む)。コーチの基準はその約5〜7倍です。

私は2024年に71回、2025年に52回ラウンドしました。多かった2024年でも、週2回の「維持ライン」に届いていません。会社員の私には、週2〜3回のラウンドは現実的ではありません。

だから、ラウンドの回数を増やす代わりに、1回のラウンドから持ち帰るものを増やすしかありません。

  • ラウンドごとにパーオン・寄せワン・3パットの数を記録する
  • 練習では、記録で一番悪かった項目を練習する
  • 練習場でも、1球ごとに番手と狙いを変えて「コースと同じ打ち方」をする

6. 70台で回るためのチェックリスト(2026年版)

ここまでの内容を、振り返りのためのチェックリストにしました。当たり前に見えますが、これができることがスコアを縮める方法であることは疑う余地がない、と思っています。数字はShot Scopeのハンデ5の平均値です。

  • 自分の安全圏内でプレーするクラブとショットを理解している
  • OB・池など「2打以上失う場所」があるときだけ刻み、それ以外はできるだけ前に運んでいる
  • パーオン率40%前後(18ホールで7回ほど)を目標にしている
  • グリーンを外したとき、2回に1回近く寄せワンを取れている(ハンデ5は47%)
  • 3パットは18ホールで1回ほどに抑えている(ハンデ5は6%)
  • 練習ルーチンを決め、定期的に練習している
  • プレッシャーの状況でも冷静さを保つ方法を身につけている
  • 自分のゴルフの強みと弱みを数字で把握している
  • 時間が許す限りラウンドし、1回ごとに記録を残している

さて、自分はこれができているだろうか?

90切りを目標にしている段階なら、こちらの記事も参考になります。

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まとめ

コーチに教わった4つのことのうち、刻みゴルフ(①)と自分の限界を知ること(③)は、データで確かめても筋が通っていました。練習とメンタル(②)は、練習の中身はデータで裏づけられましたが、メンタルの効果は今回確かめていません。ラウンド数(④)は、年間の回数に直して比べただけです。変わったのは読み方です。

  • 刻むのは大叩きを消すため。フェアウェイ率はハンデでほとんど変わらない
  • 差がつくのはパーオン率と寄せワン率。練習の中身もそこに合わせる
  • ハンデ5前後の人でも、70台は平均より良い日のスコアと読める。平均を70台にするのではなく、良い日を70台にする

ゴルフは単なるスポーツ以上のもので、自己改善、戦略、メンタルコントロールが絶えず求められる挑戦です。コーチから教わったことは、ゴルフ場だけでなく、仕事にもそのまま当てはまると感じています。

ここまでお読みくださり、どうもありがとうございました。


この記事の更新履歴

更新日内容
2026年9月26日USGA・Shot Scope・ブローディ教授の研究のデータで、コーチの教えを確かめ直す節を加えました。ハンデ別の平均スコア試算・フェアウェイ率とパーオン率・ハンデ5と25の比較・年間ラウンド数の図、Shot ScopeのX投稿、チェックリストの数字、関連記事を加えています。
2023年10月16日初版公開。

出典

※ データは各出典の公開時点のものです(2026年9月26日に確認)。

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